投稿

関係性構築の必要性ってなに?② -「成功循環モデル」と「7つの習慣」による“結果を求める関係性”-

イメージ
  前回ダニエル・キムの「成功循環モデル」を紹介しました。 成功循環モデルに従えば、 結果の質を高めるためには、 まず関係の質を高めることが 重要であると説きます。 関係の質→思考の質→行動の質→結果の質→関係性の質というように、 良い関係性が良い思考を生み出し、 良い行動を促し、 良い結果をもたらし、 さらに良い関係性を築くという好循環です(外側の円“Goodサイクル”)。 逆に関係の質が低いと、 メンバー間に不信感や不満が生じ、 思考や行動にも悪影響を及ぼします (内側の円“Badサイクル”)。 ※図は  https://www.facebook.com/.../1173.../posts/1256083441949485/  を参照ください。 組織やチームに当てはめて、 Goodサイクルを具体的に示すと、  関係の質:互いに尊重し合い、一緒に考える  思考の質:気づきがあり、共有される  行動の質:自発的・積極的にチャレンジ・行動する  結果の質:成果が表れてくる  関係の質:さらに信頼関係が深まる  思考の質:良いアイデアが生まれる といった好循環が生まれます (野口2019:22をもとに一部修正)。 つまり、関係の質を高めることで、 メンバー間のコミュニケーションや 情報共有が活発となります。 確認しておきたいことは、 「関係性を保つ」ことが、 「人を気にしてはっきりものが言えない」や、 なれ合いとなる、 いわゆる「仲良しグループ」ではないということです。 「言いたいことが言い合える関係性」 これにより思考、行動、結果といった それぞれの質に影響を与えます。 この「言いたいことが言い合える関係性」が 関係の“質”にあたります。 これは“信頼関係”が構築されて発揮されます。 ここで紹介したいのが、 皆さんもよくご存じで、 読んだことのある方もいらっしゃると思う 「7つの習慣」(スティーブン・R・コヴィー)です。 コヴィー博士は、 「Win-Winの人間関係の本質は信頼である。  信頼がなければ、できるのは妥協だ。  心を開いてお互いに学ぶことも、  気持ちを理解し合うことも、  本当の創造力を発揮することもできない。」 (コヴィー,2016:389) として、“信頼”により、 “Win-Win”の関係が構築され、 “本当の創造力”...

関係性構築の必要性ってなに?①

イメージ
  「何か、マインド、マインドって、  自分の考え方を変えることばっかり…」 そう思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 コミュニケーションって何のためにするのでしたっけ? そう、関係性構築のためですよね。 しっかりと、くずさずにいえば“人間関係の構築”です。 コラム「デジタル化によって変わるコミュニケーション?」 でもお伝えしていますが、 コミュニケーションを図ろうと人に接する場合、 特別に縁を切りたい場合以外は、 その方と何らかで人間関係を よくしたいと思い接触しているのですよね。 では、なぜ関係性を構築しなければならないのか。 すごく簡単にいえば、 家族や友人との関係性を保つことは、 “人生の充実”という ウェルビーイングに向かうためのもの。 エグゼクティブとしての立場の場合、 お客さまや従業員、仕事関係者との 関係性を保つこととなるので、 事業への成果につながるためのものとなるわけです。 それは、結果を残したいからに他なりません。 では、この結果だけに特化し、 関係性を構築しようと考えた場合、 「わたしは、  わたしの人生の充実に向けて、  あなたたち家族(友人)と  関係性を築くのだ!」 と言って接するとすればどうでしょう。 ご家族や友人の場合、 ある程度関係性ができているので 「あなたはそういう考えよね…」 と受け止めてもらえるかもしれませんが、 中には、 「わたしは、あなたの人生充実のために  付き合っているわけじゃない!」 とか、 「あなたはそれでいいかもしれないけど、  わたし(たち)はどうなるのよ!」 といった声が聞こえてきそうです。 また、仕事の結果で見た場合、 例えば、 お客さまに何かを売りたいと考えていたとして、 「わたしは、  この商品(サービス)を売りたいので、  あなたと仲良くなりたいのです。」 とした場合、 これはこれで興味をもってもらえる場面もあるしょうが、 概ね警戒しますよね。 興味をもってもらったとしても、 だいたいは他者との比較で価格競争に陥ります。 それよりも、 関係性が構築されている場合、 人として信頼されている場合には、 “相談”という形で仕事の話しがくるのではないでしょうか。 従業員やスタッフに対しても同じです。 結果を重視して、 「この商品(サービス)を売るのだ!」と、 単に販売だけを強調して ...